猫ぐらし2 ねこったけ家族

愛猫3匹との日々を紹介します

 № 24  パパと娘とチャコ                2023年5月9日 

 わが家の遅咲きの八重桜がほころび始めた頃、青森に進学した大学1年の娘が帰省しました。取り立ててどこかに出掛けることもなかったのですが、一か月ぶりに家族がそろいにぎやかなGWでした。娘のリクエストでギョーザやハヤシライス、エビ天丼を作り、3人で囲む食事はおしゃべりが弾んであっという間の連休でした。

 さて、念願の再会を果たした娘と姉妹のように育ったチャコはどうなったかというと、うれしさと興奮で尻尾をちぎれんばかりに振る犬と違い、「帰ってきたの」くらいのあっけないものでした。娘のスーツケースに興味津々で、猫3匹が上に乗っかったり、中に入ったりで、旅の様々な匂いがするのでしょうね。それでもチャコは娘の滞在期間中べったりで、寝るときに娘が2階の部屋から名を呼ぶと階段を駆け上がり、枕を共にして安心して眠っているようでした。

 今年の連休はコロナ感染対策が緩和され、あちこちの観光地や駅、空港など多くの人出でにぎわったようですが、わが家のGW恒例行事は墓参りです。3月のお彼岸にお参りするところを北海道は雪が深くお墓が雪に埋もれていたり、雪解けで地面がぬかるんでいたりして、足元が悪いので毎年5月の連休に私の家の墓参りをします。今回も娘の帰省に合わせ86歳になる母を連れて行きました。ここには私の父(享年67歳)、父の先祖が眠っています。娘は父が亡くなってから生まれたので「じいじ」を知りませんが、生まれてから欠かさず墓参りに来ています。今年は大学合格を報告し、「まだママ(ばあちゃん)のお迎えは早いよ。もう少し待ってね」と心の中で祈ってきました。娘が小さい時は墓参りの後に温泉旅行をし、遠くまでドライブしたのがGWの思い出となっています。今年はテイクアウトのお寿司に娘や夫の好きな手羽中の唐揚げを作って、わが家で夕食会をしました。もちろん猫たちには缶詰をあげてご馳走にしました。缶詰のご飯が食べられるのは誕生日やクリスマス、お正月といった主にイベント時なのでで、何のお祝いか分からないでしょうけど。

 娘は連休中に友達の家に遊びに行き、私と買い物に行き、最後に夫とコナンの映画を観に行きました。帰宅後は二人とも興奮気味で、「面白かった~♪」「あのシーンがすごかった」などと大盛り上がりでした。18歳の娘とのデートに夫は嬉しかったと思います。小さい時から娘は「パパ、パパ」と何かとくっついて、時に私(ママ)がいなくとも大丈夫というからちょっと妬けるくらい父娘の仲が良いのです。

 娘の勉強をみていたのも夫です。3歳から「くもん」に通い、小学校低学年までは私も宿題に付き合っていましたが高学年になるとだんだん難しくなり、その後は夫に全面バドンタッチしました。というのも夫はかつて私塾の講師をしていた経験があり、くもんを中学1年で退会後、塾に通わず高校・大学受験まで「パパ塾」でした。数学、英語、物理、生物と、夕食後のダイニングテーブルに教科書や問題集を並べ、二人で一緒に問題を解き、理解するまで説明していました。私はというと、テレビを消して読書に専念し、夜食に果物やお菓子などを用意して裏方に徹しました。そんなふうに育った娘は、夫を尊敬しながらも友達感覚のような親しみを抱いて仲睦まじいのです。うらやましく思うのと、良い家族関係を築いてくれたことを夫に感謝しています。

 連休最終日は朝から肉じゃがを作ってタッパーに入れ、買い置きしていたパスタやパスタソース、レトルトの牛丼やカレー、お菓子に野菜などをスーツケースいっぱいに詰め込み(半端ない重さでした!)、娘は青森に戻りました。駅の改札口で「またね、元気でね」と笑顔で見送った後、「あ~あ、いっちゃったよ」と夫がぽつり。その夜、「色々頑張ったよね。おもてなしできたよね」と、缶ビールと駄菓子で二人慰労会をし、娘から「たくさんありがとう!大学生活頑張ります」のLINEに気分よく眠れた夜でした。チャコは娘の部屋ではなく私と夫の布団の周りで落ち着きました。騒がしかったGWが終わり翌日は3匹とも一日中寝っぱなしで、猫なりの「おもてなし」で疲れたのでしょう。りん、モモ、チャコありがとう。

          

          例年より1週間ほど早く満開となった庭の八重桜

        

            

            GW明け翌日、窓辺で爆睡中のチャコ