猫ぐらし2 ねこったけ家族

愛猫3匹との日々を紹介します

NO.59    濃密かつ怒涛の3月           2024年4月11日

 

 「あ~楽しかった」。長い春休みを終え、弘前へ戻るために駅へと送る車中で、娘が言いました。「そりゃそうでしょう!めいっぱい遊んで3食昼寝付きだもん」と、バックミラー越しの笑顔に返しました。振袖の前撮りをするため、まだ雪のある2月中旬に帰省し、つい先日大学へと戻っていきました。同じく帰省した同級生たちや晴れて志望大学合格を手にした後輩に会い、ゴロゴロと猫たちと戯れ、好きなTVドラマを観て春休みを満喫していました。こちらは食事の支度や量が増え、献立に悩み、娘と過ごす日々に喜々としている夫をよそに「そろそろ帰ってほしいわ」とぼやいていました。

 そんな中、初のバイトも経験しました。塾嫌いの娘ですが、公文は約9年間通いました。その教室が今も続いていて、御年80歳に手が届く先生から臨休した講師のピンチヒッターを頼まれました。幼児から小中学生が通う教室で国語、数学(算数)、英語の宿題の丸つけをし、わからないときは教えてあげます。英語、国語はともかく数学(算数)できたのって聞くと、「久々の分数計算だったけど、なんとかできた」そう。自身が通っていた当時と比べ、「集中してやっている子もいるけど、友達とおしゃべりしている子が多いの。先生にもタメ口なんだよ」と驚いた様子で、さらに「小学生女子でコスメの話題がすごいの!〇〇のリップいいよねとか、〇〇の新色かわいいとか私よりブランド知ってるの」と衝撃だったようです。一方で「あとから考えると、教えるときにああ言えば、こうすれば良かったかなとか思うよ」と反省もしていました。将来、教職を目指すかは別として数日のバイトで貴重な経験をしてきたようです。夕食時に、初バイト武勇伝を夫と一緒に頼もしく聞きました。

 一方、夫が5年間勤務した自治体の広報編集室長を退職しました。職場の良き相棒をはじめ、同業者でもある若い地方紙記者たちに送別会を開いていただき、気の合う仲間たちに恵まれました。毎月の紙面構成や原稿締切日、片道50分の通勤苦からも解放され、ほっと一息つきましたが、それもつかの間。4月からはこれまで経験したことのない、教育関係の“〇〇相談員”として勤務しています。まだ本人も仕事の全容がつかめないようで、「俺のスキル超えてるわ」と試行錯誤しているよう。通勤は楽になりましたが、老体に鞭打って働いています。3月は前職の有給消化期間と娘の春休みが重なり、家族で過ごす時間が濃密かつ、あれやこれや振り回され怒涛の日々でした。

 娘を見送ったその日、しんとした部屋に切なくなり、体を酷使して気を紛らわそうと、娘の部屋を掃除し、寝具類を洗い、さらにリビングの衣替えをしようとソファやクッションカバー、キッチンマット、トイレカバー等々を取り替え、洗濯機をがんがん回しました。気持ちもスッキリしてソファに横になろうとしたら、先に猫たちが占拠していました。君たちもおもてなし疲れ?2人生活で家事は多少楽になりましたが3月が濃密だった分、気が抜けてしまい、夫婦そろって“空の巣症候群”の日々です。

        

        

       春の日差しを浴びて、あちこちで猫が丸まっています